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ご 挨 拶

 

 

 

                      第27回岐阜県理学療法学会 学会長

             JA岐阜厚生連 西美濃厚生病院 仲井宏史

 

 この度、第27回岐阜県理学療法学会を岐阜県大垣市にて開催させていただくこととなりました。現在、鋭意準備を進めているところでございます。

 リハビリテーションに従事する毎日は、多くの試行錯誤と小さな発見の連続でもあります。新たな知見やアイデアの臨床応用といった創意工夫の一つ一つ、定期的な評価から治療を顧みる虚心坦懐な姿勢の一つ一つが将来の大きな力になると思います。今回の学会は、そうした回復への希望を追求し続けるひたむきな日々を形容して、『リハビリテーションの可能性を探る』をテーマと致しました。

 リハビリテーションを学術という内側から固め下支えすることは、リハビリテーションの社会的価値をより高く確立するのに最重要であり、そのためには医療・保健・福祉あるいはその他の分野における経験や知識を基に、あらゆる人が各々にあらゆる分野に興味を持ってあらゆる事を考え、リハビリテーションに関連する広い裾野を備えることが不可欠と思います。頂を高くするには裾野は広くないといけません。豊かに育まれた土壌には、すぐに役立つ情報から将来的な応用の可能性を秘めた素材まで彩りに溢れ、いつの日か有機的な反応をもたらす可能性を含んでいます。日々の業務における試行錯誤や個々人の努力は、こうした裾野や頂を形成する大きな原動力になると思います。

 また、学会における講演や発表そして議論は参加した一人一人の脳の回路に、知識としてあるいは情動として何かしらの痕跡を残すと推測されます。明日からの臨床に新しい視点を与えたり、着想のヒントに結びついたり、あるいはバラバラの断片に道筋をつけるなど将来を照らすだけでなく、普段経験する様々な出来事への関心に繋がります。そしてそれら一つ一つがこれからのリハビリテーションの可能性を探るための、そしてリハビリテーションに従事する一人一人にとっても自身の可能性を探るための貴重な財産、端緒になるのではないでしょうか。

 今回の学会では、特別講演と教育講演に著名なお二人の先生をお招きしご講演賜ります。独立行政法人情報通信研究機構脳情報通信融合研究センターの池上剛先生には、我々が仕事としている運動というものにどんな学習理論が存在するのか、そこにはどんなメカニズムが潜んでいるのかについてとても興味深いお話がお聞きできるものと期待しています。また運動器機能解剖学研究所の林典雄先生は超音波診断技術の第一人者であり、同技術がリハビリテーション従事者にとって大きな武器になるということを、高いレベルで分かりやすくご講演いただけることと大変楽しみにしているところでございます。

 さて、第27回岐阜県理学療法学会は平成29年3月19日(日)に大垣市情報工房にて開催致します。

 沢山のご協力、ご支援を賜りますようお願い申し上げますとともに、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。そしてご参加の皆様にとって本学会が、“可能性を探る特別な一日”となることを願っています。

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